~自然の呼び覚ましと知識の新次元~ 元気が出る本 6選

様々なクリエイターがセレクトする元気が出る本ですが、私も一人のクリエイーターとしてセレクトして頂いた本の内容が気になり読んでいます。
いろいろな本を読み進めるうちに”本の共通点”について気が付きました。
創造する者同士が抱く共通点があることも納得できます。

紹介するのは【自然の呼び覚ましと知識の新次元】に関連する本です。

【生きる力を呼び覚ます】
山尾三省氏の心を揺さぶる魅力が溢れています。
その宗教的でありながら現実的な視点、詩と哲学の融合、そして優しさと鋭さを兼ね備えた言葉は、単なる哲学のエッセイではなく、時代に問いかけ、私たちの生き方について深く考えさせてくれます。
宗教と科学を超越し、新しいアニミズムの視点から希望を見出す道を示し、環境問題と向き合う私たちにとっての指針となるでしょう。
アニミズムの考え方や詩、自然生活からの洞察を通じて、新しい世界観を提案します。
文明の危機に直面する今、哲学的アプローチが新しい視点と希望をもたらすことでしょう。
心に響く言葉で、私たちの思考と魂に深い感銘を与えることでしょう。

アニミズムという希望
出版社 野草社
著者 山尾 三省

オススメする人
ARIKO様

オススメするコメント
詩人の山尾三省さんが99年に沖縄の琉球大学で5日間された集中講義を記録された本です。
屋久島の自然の中に生きた彼が、自然のなかに自分のカミをみつける幸せ`を彼の詩を交えながらわかりやすく大学生に話されています。
今の時代、物質主義で見失ってしまった大切な事ごとをそっと思い出させてくれるメッセージがたくさん書かれている一冊です。

【熊楠と中沢の知識の新次元】
南方熊楠と中沢新一、これは知の冒険への扉であり、物語的な話は、まるで時間旅行のような思考を呼び覚ます。
彼の探求心が中沢に魅了され、熊楠の謎を解き明かし、森の宗教と宇宙的なスペクタクルに触発され、思想の魔術師として新境地に挑みます。
中沢は専門知識を超越し、熊楠の側頭葉てんかんに取り組む人生に触れ、南方マンダラの思想とポスト構造主義の共鳴に驚かれることでしょう。
知的好奇心を呼び覚まし、あなたも彼らの交差する世界に一歩踏み入り、熊楠と中沢の知の旅に参加し、新たな次元への扉を開けましょう。

森のバロック
出版社 講談社学術文庫
著者 中沢 新一

オススメする人
平澤貴也様(イラストレーター)

オススメするコメント
例えば「虹」と言うものを考える時、私たちは小学校の頃に習った光学現象を思い出すけれど、それは文字通り現象を理解しただけで、”「虹」とはなんなのか?”という問いの充分な答えにはなっていない。
中沢新一は、そういう究極の答えを物理学、哲学、芸術論、宗教学、自身のチベットでの修業体験という、あらゆる知を総動員してあぶり出そうとしている。
それは、人が本来の豊かさを取り戻す上でとても大切なことだと思う。
(「虹」の話は例えであり、本書には書かれていません。)

オススメ人の情報
WEB
https://www.hirasawatakaya.com/

Twitter
https://twitter.com/takayanbigsoup

【生態系の哲学と植物哲学の秘密】
不思議な魅力に包まれた、植物に関する形而上学的であり、植物、地球、自然、そして人間の存在に焦点を当て、様々な学説を紐解いています。
植物学が新たな視点で輝く中、この本は植物の代謝や循環機能を通じて、生態系や生命圏での変容のプロセスに焦点を当てています。
アニミズムの概念が交差し、植物と人間、植物と宇宙との奥深いつながりを探求し、この哲学は動物中心主義からの脱却を示唆し、植物の不思議な世界に私たちを誘います。
この本を読むことで、新しい視点で地球と生命についての考え方を再評価され、植物の神秘的な役割と、それが私たちの世界観に与える影響に触れ、知的好奇心を刺激されることでしょう。

植物の生の哲学 混合の形而上学
出版社 勁草書房
著者 山内 志朗、エマヌエーレ コッチャ (著), 嶋崎 正樹 (訳)

オススメする人
ののもとむむむ様(イラストレーター)

オススメするコメント
植物はまず海で生まれ、その後地上に登り二酸化炭素に覆われた世界に酸素をもたらしました。
植物は本来私たち人間が生きられなかった「大地」を人間にとっての「海」に変えたのです。
この本はそうした植物の持つ葉、根、花といった器官ごとに論じることで根源的な植物の価値を改めて見出そうとする本です。
この本を読むと、植物の見方がガラッと変わると思います。

オススメ人の情報
WEB
https://potofu.me/nonomoto-mumum


https://note.com/mmm_666/

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https://www.instagram.com/nonomoto_mumum/

【野生動物との調和】
少年時代からの思い出が、自然との対話の重要性を示唆しています。
林業の発展による経済的被害が山々に広がり、野生動物が高地に進出し、植物と生態系に変化をもたらしている現実が報告されています。
過剰な野生動物の存在は、自然のバランスを崩し、自然破壊の懸念を引き起こします。
適正な数の維持が必要であり、狩猟と駆除は行われていますが、捌くことが難しいとされています。
この問題に直面し、自然と共存する方法を見つける必要があります。
適切な狩猟と資源の有効活用が、自然回帰のための第一歩となるでしょう。
この本が、自然との調和を求める興味深い冒険への扉を開けてくれます。
自然への尊敬と共存の重要性に触れ、自然の脆弱性と美しさに敬意を表します。

けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然
出版社 リトル・モア
著者 千松 信也

オススメする人
アシカガケイ様(イラストレーター)

オススメするコメント
運送業のかたわら、山で狩猟をおこなう猟師として生活する男性のエッセイ。
俗に「里山」と呼ばれ、都市開発が進みヒトの生活圏と密接になった日本の自然。
その中で生きる野生動物たちの在り方、人間との関わり方について考えさせられます。
「●●市でイノシシが出没して…」というニュースをテレビで見るたびに、ちょっと思いを馳せるようになりました。

オススメ人の情報
WEB
https://ashikagakei.com/

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【奇妙な庭の住人の心に残る物語】
まるで別世界に迷い込んだような、美しく奇妙な庭園の中で、自然と植物が織り成す幻想的な世界が読者を魅了し、不思議な住人たちとの出会いが、心に残る冒険へと誘い、家守の物語が、物語の魅力をさらに引き立てます。
水難事故で早世した親友の実家を訪れた主人公が、日記や随筆を通じてその不思議な世界に触れ、住人たちとの特別な瞬間を共有します。
ファンタジーの花々や動植物が章の名前として登場し、季節の美しさを感じさせ、自然回帰への憧れ、そして綿貫の心温まる筆致が、読者の心に不思議な夢を運んできます。
日常の中に秘密の庭園を見つけ、想像力を育てる旅へと誘います。

家守綺譚
出版社 新潮文庫
著者 梨木 香歩

オススメする人
高安恭ノ介様

オススメするコメント
不器用で不安定、浮世離れしていながらも真面目な主人公の生き方、作品の世界観、表現の仕方、余韻。
なにもかもが素晴らしく、とても愛しい一冊です。

オススメ人の情報
WEB
http://kyonosuke-takayasu.com/

オススメする人
深瀬優子様

オススメするコメント
亡き友の実家の家守として住む主人公。
河童や小鬼等異界の者たちとの交歓や移り行く季節の自然が美しく綴られる。
植物の名前を題名にした28の短編からなるこの物語を読み返す度に不思議で静謐な世界に心地良く浸る事が出来ます。

オススメ人の情報
WEB
http://www.geocities.jp/gosuioukoku/Fukase/Home.html

Twitter
https://twitter.com/fukaseyuko

オススメする人
小春あや様(イラストレーター)

オススメするコメント
百年少し前の京都外れの辺りを舞台に、淡々と美しい言葉で綴られるある日々の物語。
獣も妖も草木も人も、あるがままにともに季節を過ごしていく風景がじんわりと心に浮かぶ、静かな宝物のような本です。

オススメ人の情報
WEB
http://www.coharuaya.com/

【庭園で紡ぐヘッセの美】
ヘルマン・ヘッセの作品が織り成す自然への深い愛と青春の美。
彼の文字から湧き出る郷愁と自然への憧れは、読者の心を温かく包みこみ、庭仕事で培われる花や野菜の美しさ、知性に満ちたヘッセ文学の世界に、まるで庭園を歩くように迷い込みましょう。
彼の言葉が紡ぐ水彩画と写真の美しさで、読者は夢の家で心が休まるひとときを楽しむことでき、自然の営みや庭仕事の一瞬一瞬、自然の美しさの変化、花や芝生、そして庭仕事の休憩の中に、ヘッセの孤独や深い思索が宿っています。
戦争の影に生きたヘッセの価値観やコレクターとしての情熱に触れることで、彼の作品の奥深さを理解でき、ヘッセと彼の作品が紡ぐ神秘的な美と、自然への深い愛に触れられます。

庭仕事の愉しみ
出版社 草思社文庫
著者 ヘルマン・ヘッセ、フォルカー・ミヒェルス (編), 岡田朝雄 (訳)

オススメする人
大野純一様

オススメするコメント
先の大戦時、自らが生まれ育ったドイツでナチスが台頭し、ヘッセの思想はナチスのみならず、周辺の同業者たちからも迫害を受けた結果、ヘッセはスイスへと逃亡を強いられました。
今生の不条理に生きたヘッセの魂を救い続けたのは、愛して止まない庭仕事を通じた花々や木々たちの声。
その生命からの呼び声でした。

オススメ人の情報
WEB
http://www.ne.jp/asahi/tokyo/circus/