~ゆったりした純粋な恋愛の成長物語~ 元気が出る本 5選

様々なクリエイターがセレクトする元気が出る本ですが、私も一人のクリエイーターとしてセレクトして頂いた本の内容が気になり読んでいます。
いろいろな本を読み進めるうちに”本の共通点”について気が付きました。
創造する者同士が抱く共通点があることも納得できます。

紹介するのは【ゆったりした純粋な恋愛の成長物語】に関連する本です。

【純粋さと美しさが煌めく、希望に満ちた成長物語】
アイコの成長を描いた美しい物語であり、彼女の心の強さと美しさが読者の心を揺さぶる。
親族や友人たちの支えを受けて、彼女は新しい人生を歩み始め、その希望に満ちた歩みが丁寧な筆致で描かれている。

アイコの素朴で一途な純粋さは、読者の心を温かくし、彼女の顔にあるあざを持つ恋愛物語は、作者が相手を曇りのないまなざしで大切に眺めることの意味を問う試みでもある。
この物語は、人の変容を探ろうとする哲学的な意図があり、私たちに希望を与えてくれる、感動的で魅力的な作品だ。

よだかの片想い
出版社 集英社
著者 島本 理生

オススメする人
ヒラノトシユキ様

オススメするコメント
装画を担当させていただいた本です。
顔にアザのある大学院生の女の子が初めて恋をするお話です。
切なくもあるのですが読み終わるとスーッとやさしい風が吹きました。

オススメ人の情報
WEB
http://www.hiranotoshiyuki.jp/

【生きることの意味を描き出す本ではなく、ただ生きることを描いた物語】
辛い気持ちや死にたい気持ちに苦しんでいる人にとって、救いの一冊になるかもしれない。
文字が苦手でも読みやすく、作者が描く物語は生きることの意義という大袈裟なものではなく、ただ生きることを描いている。
主人公が現代社会の疲れに追いつめられていたところから、回復していく様子はとても感動的で、田村さんとの関係やご飯の描写は本当に心地よい。

また、本を読んでいるうちに、自分が好きだったことが世間では評価されない虚しさや、憧れだけでは生きていけない現実の厳しさを再認識することができる。
木屋谷は一時的な休息の場所にしかならないかもしれないが、本から得られるメッセージや教訓を胸に、自分に合った「木屋谷」的な場所を見つけて、生きることに前向きになりたい。

天国はまだ遠く
出版社 新潮文庫
著者 瀬尾 まいこ

オススメする人
樋口咲耶様

オススメするコメント
狭い世界で生きていると、考え方も狭くなって、大切なことを忘れてしまったり、見落としてしまう。
凝り固まった心を解してくれる一冊です。

オススメ人の情報
WEB
http://coronehome.web.fc2.com/

オススメする人
宮崎薫様(イラストレーター)

オススメするコメント
生きるのが苦しくてたまらなかった時に読んだ本です。
朝起きて、美味しいご飯を食べて、ゆっくり休んだ後にまた頑張ればいいって、みんなが気付いて元気になれればいいなと思います。

オススメ人の情報
Twitter
https://twitter.com/s30_had

【文学の魅力と、人生を変える力】
この作品は、文学や教育に興味がある人にとっては心に響くストーリーです。
主人公が文芸部で先生になることを決意する過程や、瀬尾さんや垣内くんとの交流が、読者の共感や感動を呼び起こします。
また、作中に出てくる日本の名作小説に触れることで、読者自身も再び文学に向き合うきっかけとなるでしょう。
この作品からは、社会の問題に取り組むことも重要ですが、人が朗らかに生きるために必要なことは身近なことであることを再確認できます。
私たちは、自分自身を磨くことで周りにも良い影響を与えることができるというメッセージを受け取りました。

図書館の神様
出版社 ちくま文庫
著者 瀬尾 まいこ

オススメする人
長田結花様(イラストレーター)

オススメするコメント
高校のころに初めて読み、ときどき読み返す本です。
「あれ、これって青春?」
というくらいの、さりげなくてたいしたことない、でもほんのりと熱い、そんな青春のありかたに、心がほぐれる物語です。
そして、やっぱり本はいいな、と感じます。

オススメ人の情報
WEB
http://yhantou.web.fc2.com/

【熱狂的な手紙のやりとりに彩られた、感動的な書簡体小説】
「馬鹿らしい」という要素が好きな森見さんの小説は、語り部の主人公が持つ表現力に魅了されます。
主人公は典型的なダメ学生で、周りから呆れられていますが、内に秘めた情熱と不屈の精神に感服します。
物語は主人公の書いた手紙で構成されており、登場人物たちの関係が徐々に明らかにされていきます。
手紙を通じて、物語は多角的で立体的に展開し、登場人物たちの人となりや性格、関係図が鮮やかに描かれていきます。

言葉選びが秀逸で、笑いなしで読み進めることが不可能です。
最後の手紙はまるで恋文のようで、さわやかな読後感が残ります。
森見さんの小説は、読者の心を揺さぶり、思わず感情を込めて語りたくなる素晴らしい作品です。

恋文の技術
出版社 ポプラ文庫
著者 森見 登美彦

オススメする人
澤野 桂吾様

オススメするコメント
愛すべき無益さ。
人に言えないハズカシイことを思い出したり(たまにはいいでしょう)。
そして、手紙が書きたくなりました。

オススメ人の情報
WEB
http://kalafta.com/

オススメする人
ハシグチハルカ様(イラストレーター)

オススメするコメント
手紙を出す楽しさを思い出させてくれる作品です。
くだらない手紙のやりとりも、一つ一つが微笑ましくて愛おしい。
この世界観をたっぷり味わって、クスクス笑って欲しいです。

オススメ人の情報
WEB
https://www.harucarino.com/

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https://twitter.com/hashiguchi_ha?lang=ja

【世之介は人生を豊かにする、感動的な物語】
この小説は、人との出会いや別れ、支え合いの大切さを深く描いた感動的な物語だ。
登場人物たちはそれぞれに個性的で、世之介を中心に交流した友人たちの人生を追うことで、様々な思いや感情を共有することができる。
物語の中で描かれる風景やワードも懐かしく、読み進めるうちに自然と共感してしまう。
そして、亡くなった人は人の思い出の中で生き続けることを再認識させられる。
この小説を読むことで、自分自身や周りの人々に対する思いやりや感謝の気持ちが深まることだろう。

横道世之介
出版社 文春文庫
著者 吉田 修一

オススメする人
フジモトゴールド様(イラストレーター)

オススメするコメント
有り触れてしまった事故の被害者の過去に焦点を当てた作品。
読めば誰しもが「横道世之介になりたい」「あの人も横道世之介かもしれない」と思い、
最後には「横道世之介のようになりたくない」「あの人を横道世之介のようにはさせない」と決意する優しく強い心を持つ。
「悪人」を書いた吉田修一だからこそ書ける、甘酸っぱいでは終わらない青春小説かなと。

オススメ人の情報
WEB
https://gold-illustration.com/

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