元気が出る本まとめ ~異文化探究編~

様々なクリエイターがセレクトする元気が出る本ですが、私も一人のクリエイーターとしてセレクトして頂いた本の内容が気になり読んでいます。
いろいろな本を読み進めるうちに”本の共通点”について気が付きました。
創造する者同士が抱く共通点があることも納得できます。

紹介するのは異文化探究に関連する本です。

【異文化理解と美しさ探し】
言葉の美しさに想像を巡らせ、異文化への理解を深めることができる「言葉」についての本をご紹介します。
日本語をはじめとする世界中の言語から収集された珍しい言葉が紹介されています。
これらの言葉がどのような背景や文化から生まれたかを知ることで、その言葉の深い意味や美しさを感じることができます。
しかしながら、紹介された言葉が、グローバル化が進む中でどれだけ生き残るかは不明です。
そのため、紹介された言葉を通じて異文化への理解を深めるだけでなく、自国語で説明の難しい言葉のユニバーサルな言語化を試みることが必要です。

翻訳できない世界のことば
出版社 創元社
著者 エラ・フランシス・サンダース、前田 まゆみ (訳)

オススメする人
宮山ひろ様(イラストレーター)

オススメするコメント
タイトルの通り他の国の言葉では上手く表現できない言葉が詰まった本です。
涙ぐむような物語にふれたとき、感動して胸が熱くなる。バナナを食べる時の所要時間。
そんなロマンチックだったりユニークな文章を表す言葉が世界各地には存在しています。
素敵なイラストと一緒に知らない言葉にふれてみて下さい。

オススメ人の情報
pixiv
http://www.pixiv.net/member.php?id=15383044

Twitter
https://twitter.com/miyayama_hiro

【読むと日本語に恋するかも】
素敵な日本語の意味と、その言葉を使ったショートストーリーで構成されています。
読み終えるのはあっという間ですが、言葉の意味を噛み締めながら何度も読みたくなる本です。

日本語の美しさについて再認識させてくれます。
著者の言う通り「日本語とは恋するために生れた言語なのだ」と感じさせられることでしょう。
言葉の中に美が内在する日本語を知りたくなるはずです。
短いけれど奥深い恋物語が展開されており、心に響くショート・ラブストーリーが収録されています。
読んでいるうちに、自分自身も恋に落ちているような気持ちになるかもしれません。

「恋する日本語」を読んで、日本語に恋したという感想を持つ人もいるそうです。
ぜひ、この本を手に取って、日本語の美しさを再発見してみてください。

恋する日本語
出版社 幻冬舎文庫
著者 小山 薫堂、ソリマチ アキラ (イラスト)

オススメする人
久保夕香様(イラストレーター)

オススメするコメント
日本人なのに、知らない日本語が出てきて驚きました。
響きや漢字が美しい単語が出てきます。その単語に合わせたショートストーリーが添えられてます。
優しいストーリーが、心に沁みる一冊です。

オススメ人の情報
WEB
http://yukakubo.jimdo.com/

【毎日読むと心が癒されます】
「ひらがな暦」は、心優しい絵本作家による散文詩が散りばめられた「おとなの絵本」です。
特定の日に関する情報や季節に合った食べ物などが優しい口調で記されており、日々のエッセイにもなり、身近な場所でのお祭りや行事についても知ることができます。
この本を毎日少しずつ読むことで、日本の暦や季節、行事の知識が増え、心が癒されます。
また、「ひらがな暦」はおーなり由子さんの集大成と呼べる、とても素晴らしい一冊であり、多くの人々に愛されています。

この本に興味を持ったのであれば、毎日読むことをおすすめし、「心優しい人」になりきれるかもしれません。
明日から始まる一年が、よい年になりますように。

ひらがな暦 三六六日の絵ことば歳時記
出版社 新潮社
著者 おーなり 由子

オススメする人
yana様(イラストレーター)

オススメするコメント
シンプルでやさしいイラストと共に1日1ページ、366日の歳時記が書かれています。
それぞれの季節の楽しみがじんわりと心に沁みます。

オススメ人の情報
WEB
https://yana-works.com/

Twitter
https://twitter.com/yananyokinyoki

instagram
https://www.instagram.com/yana.mommy/

【繊細で遊び心溢れる表現で深い感動を与える不朽の名作】
寺山修司の作品は今でも多くの人々から愛され、色あせることのない不朽の名作として評価されています。
彼の感性は脆く鋭く繊細であり、遊び心溢れる表現が特徴的であるため、多くの読者たちは彼の作品に魅了されています。

私たちは新しい表現や比喩を学ぶことができます。
彼はありふれた言葉で読者をハッとさせる表現力を持ち、言葉の力に圧倒され、何度も感嘆し、涙ぐまれることもあります。
彼の詩は読者に深い感動を与え、その美しさは何度読んでも飽きることがありません。

寺山修司の作品を読むことで、私たちは彼の世界に没頭することができます。
彼の作品は、色あせることのない美しさと深い感動を与えてくれます。
そのため、今後この本を読む人には、ぜひ寺山修司の世界に浸ってみてほしいと思います。

寺山修司少女詩集
出版社 角川文庫
著者 寺山 修司

オススメする人
多屋光孫様(画家、紙芝居・絵本作家。ときどき書店員(東京在住、和歌山勤務)。元会社員(海外営業とか、広告宣伝とか))

オススメするコメント
寺山修司の作品は結構読みます。屈折していて、偏よっていて、美しく、詩的で、切ないですが、その全体の世界観に元気をもらいます。
私は詩をあまり読まないのですが、寺山修司の言葉の力は、美しいものとそうでないもの、ユーモアの混ぜ方が絶妙で、私の想像力を掻き立て、新しいものを生み出す力を与えてくれます。

オススメ人の情報
WEB
http://mt.voog.com/

Instagram
https://www.instagram.com/mitsuhirotaya/

【手紙ならではの情緒と人間模様が織りなす三島由紀夫の傑作】
三島由紀夫の小説『レター教室』には、微妙・絶妙でピンポイントな関係性を持つ5人の登場人物。
携帯電話やパソコンのない時代に書かれたため、手紙ならではの情緒や秘められた思いが面白い点の一つです。
妬みや嫉妬が描かれており、「世は常に嫉妬にあふれている」ということが示されていますが、争いの情景はなくライトな感覚になっている理由の一つと考えられます。

手紙だけから登場人物を知ることができるため、読者は空想力を使って物語を楽しむことができます。
作品は説明過多でくどい印象のある三島由紀夫の作品とは異なり、平易で読みやすい文体で書かれています。

複雑な人間模様が描かれている点も魅力の一つです。
作品は縺れた糸が絡み合い、意外な展開からほどけて大団円を迎える、楽しい小説です。
手紙ならではの情緒と人間模様を描いたこの作品を読むことで、きっと新しい世界が広がることでしょう。


三島由紀夫レター教室
出版社 ちくま文庫
著者 三島 由紀夫

オススメする人
吉岡ゆうこ様

オススメするコメント
数ある三島作品の中で一番読み安く親しみやすい小説かと思います。。
レター教室と銘打ってますが、様々な人間達が繰り広げる策略、嫉妬、愛情だったり手紙という媒体を通してまさしく『ドラマ人間模様』をブラックユーモアとウィットに富んだ文体で繰り広げています。
山本容子さんの素敵な装画も魅力の一つ。

オススメ人の情報
WEB
https://www.atelier-fabrique.jp/