犬飼ネコ

3471.何者(新潮文庫)


オススメするコメント
前へならえ、横へならえ。
「個性を大切に」と謳う校長先生の有難いお言葉とは対照的に、教育現場の実際は、いつだって大量生産型で画一的だ。
同じは嫌でも、違い過ぎてもダメ。
繊細すぎるバランス感覚で、僕たちは些細な相対性の中に他人との優劣を簡単に見出してしまう。
これは就職活動をテーマに描かれる、何でもない大学生の大いなる勘違いの物語。
青春が終わる。人生が始まる。
そんな節目に必要な何かは、きっとこの小説が教えてくれる。

3472.宇宙を目指して海を渡る(東洋経済新報社)


オススメするコメント
「勉強なんて社会で何の役にも立たない」
リアリストの仮面を被った馬鹿野郎が、そんな陳腐な台詞で今日も共感を得ている厄介な世の中だ。
即効性のある経済効果を生み出せる直接的な手段だけが正義ではない。
物質的な豊かさだけでは心は埋まらないことは勿論、人生に絶対的な正解を発見できる程、人類はまだ何も知らない。
宗教が歴史的な意味を成してきたように、また古代文明が夜空を深く観察したように、人類はいつだって宇宙の真理を知りたかったはずだ。
何かと意味や意義を問われる社会で、一見無意味に思える宇宙への探究心を胸に海を渡った著者の自伝本。
きっと本当の意味で大切なものは、この本の著者のような純粋さのように思える。

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