2569.希望の木(大和出版)
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東日本大震災の巨大津波が岩手県陸前高田市にも襲いました。
高田松原七万本の中で一本だけ生き残った奇跡の一本松。
作家の新井 満さんは「どうして一本だけ残ったのだろう?」と考え、想像の翼を広げました。
そして、「七万本の松たちは家族で、誰か一人でも生き延びてほしいとみんなで守ったのではないか」と考えました。
娘を守るために父親の松の木は叫びました。
それは災害にあった人が現実に叫んだ心と同じだと思います。
私は涙が止まりませんでした。
一人だけ生き残った娘は寂しさから、「私も一緒に死ねばよかった」と考えるようになります。
そして娘の夢の中に家族が現れ、生きることの意味を問うのです。
2570.守教(新潮社)
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隠れキリシタンたちの物語で、戦国期の伝来から弾圧を経て、江戸時代の終わりまでを描いています。
私の故郷は長崎県の五島市で、昔から受け継がれてきた小さな教会が人目を忍んだ山中や、小さな島に残っています。
江戸時代に殉職し聖人となったヨハネ五島が生まれたとされる椛島には現在、海辺に記念碑が建立されており、その素朴な荘厳さに心打たれ絵に描きました。
信じる事と苦難、人間の強さや弱さの鬼気迫る描写に感動しました。
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