1525.痴呆を生きるということ(岩波新書)

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亡くなった二人の祖母は認知症を患っていました。
私は離れて一人で暮らし、たまに会う関係のなかで、それでもおばあちゃんの生きている「世界」を少しでも知りたくて、寄り添いたくて。
この本はとても助けになってくれました。
経験は、表現者として生きる最初の、勇気をくれました。

1526.贈与論(ちくま学芸文庫)

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「贈る」というテーマで絵を描くことになり、読まずに手元にずっとあったこの本を、あらためてゆっくり読みました。
ちょうどその時、伝統社会の事例として書かれているいくつかのうちの一つの少数部族の写真を見る機会があり、その顔立ちは日本人にとても雰囲気の近いモンゴロイドでした。
贈与交換とは、単に経済的なことではない、と論は展開されるのですが、それにまつわることは間違いなく、私（たち）の血肉にも刻まれた叡智なのだと。
たまたま目にした写真とともに、深いところに触れた手触りをもたらしてくれた本です。

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