三村晴子

1485.イルカの家(評論社)

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著者のサトクリフは、イギリス歴史小説の児童文学作家としてあまりに有名で、ドラマチックで生き生きとした読み味の作品はどれも素晴らしいですが、その中で異色の作品と思えるのが「イルカの家」。
大航海時代、孤児の少女タムシンが、おじさん一家の中で自分の居場所を見つけていくというような内容で、他の作品とは違い派手な展開はありません。ですが、ロンドンの下町の息吹と登場人物たちの悲しみと喜びが、最後に静かな感動となって押し寄せてきます。
著者サトクリフは幼児期から生涯手足の障害に苦しんでいたそうですが、あんなにも生きた物語を作ることができたのは、タムシンのように「憧れる心」を持ち続けてきたからなのだと感じました。私にとって、元気が出る本です。

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