サイトウユウスケ

215.寄り添って老後(ちくま文庫)


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我が十代は常に苦悩と煩悩に苛まれ、悶々と過ごす日々だった。
青臭い僕はこの数多の煩悩から解き放たれ、早く枯れた老人になり静かに余生を過ごしたいと妄想するばかりだった。
そんな日々の中、あるとき自宅の書架に沢村貞子さんの著書「寄り添って老後」を見つけた。
母の蔵書であろうそれは、浅草生まれの老女優の余生を綴ったエッセイ集でその文章は上品で淡々としていながらも、江戸っ子のユーモアがきいた素敵なものだった。
悶々とした十代の僕の心に穏やかな風が吹いたようで今ある日々に感謝したいという気持ちにさせてくれた。
ありがとうございます。

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