柏本 郷司

227.月と菓子パン(新潮文庫)


オススメするコメント
特に励ましの言葉や、誰かが頑張っている姿や、大きな夢や希望のことが描かれた本ではありません。
意識しないと流れて行く自分の周りのあまりにも普通な日常、走るばかり、すぎるばかりの生活ではなく、意識してゆっくり歩いてみる。意識して立ち止まってみる。意識して街の中の生活の音を聞いてみる。
近所の『豆腐屋』さんのこと、『銭湯』でのおじいちゃん達の会話、家の前の小さな公園の子供とママとの遊び、焼き鳥屋で聞こえてくる常連と店主のアウン、何気ないこと、何気ない日常を、ちゃんと感じる、感じる感性を大切にする心、実は目の前に一番瑞々しく、自分がほっとし、微笑ましいことがある。
何か変に頑張りすぎている自分を感じたり、好きでもないことに時間を使いすぎていたり、自分を自分に戻して行くとき、ふっと読みたくなるエッセイです。

オススメ人の情報
WEB
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