梅丸いつつ

2169.萩原朔太郎詩集(岩波文庫)

オススメするコメント
彼の詩はとても情緒的で、時に暴力的で時に陰鬱的である。
しかしながらそのリズムは軽快で、情緒が持つ複雑な感情を、不思議と解き放ってくれるような、上昇性のあるリズムである。
耽美で優雅な音を追求し、口当たりのよい滑らかな旋律を奏でる詩は、むしろ、ちょっとした鬱屈を忘れさせてくれるような、そんな不思議さがある。

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2170.ラッシュライフ(新潮文庫)

オススメするコメント
様々な人生が交錯し、絡み合って進んでいくといった構成は、伊坂幸太郎の得意とするところである。
『ラッシュライフ』も同じ構成。
様々な人間模様が複雑に入り組んだ仕掛けがなされている。

それぞれが不満を抱えて、報われなかった人生が報われる瞬間を目の当たりにして、痛快であり爽快な感覚を味わえる。
どこか勇気付けられるような、元気が出る本である。
暗いトンネルから最後は抜け出して明るい世界に抜けていくような、心の充足感を表した本である。

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